「おでかけ」の地図に、「もしも」の備えを
投稿日:2026年10月08日

被災犬応援プロジェクト#1。ゴールデンと女性が街中を歩いている写真の中に、スマホの画像が並び、影や公園、病院等のアイコンが並んでいる

令和8年熊本地震の発生後、私たちは「被災犬応援プロジェクト」の活動を通じて、被災された方とペットのためにできることを探していました。
その中で知ったのが、犬とのお出かけ情報を発信する「おでかけわんこ部」の取り組みです。

発災翌日にはInstagramのストーリーズで被災地域のペットに関する情報のシェアを開始し、約1週間後にはアプリで犬や猫の受け入れ先を公開しました。
そのスピーディーな対応が、なぜ実現したのか。おでかけわんこ部編集長の「けい」さんにお話を伺うことができました。

緑道を背景に、ポメラニアンのきなこちゃんを抱き、笑顔のけいさん。ブルーのキャップを被り、眼鏡をかけている。

(以降、おでかけわんこ部編集長けい様:けい 聞き手・盲導犬総合支援センタースタッフ:スタッフ)

愛犬との「行ってみたい」を見つける、おでかけわんこ部

スタッフ
まずは、おでかけわんこ部について教えてください。

けい
おでかけわんこ部は、愛犬と一緒に行けるお出かけ先の情報を発信しているWebメディアです。
2026年1月には、地図から探せるアプリもリリースし、全国約7,500件のおでかけスポットを紹介しています。
平時から、飼い主様や施設様から、直接情報が集まる仕組みが整っています。

全国掲載数7,500スポット超。アプリの操作画像。地図の中にたくさんのカフェアイコンが並んでいたり、条件から絞り込める。また、飼い主のレポートが見れる画像。

スタッフ
アプリの地図で見ると、情報の多さが一目瞭然ですね!
どのようなきっかけで始まったのでしょうか。

けい
愛犬のきなこちゃんとの暮らしがきっかけです。
当時は、犬と一緒に行ける場所を探しても、情報があちこちに分かれていて、なかなか見つけにくい状況でした。
Instagramで色々な投稿を見ていたんですが、その情報同士をつないで、全国のお出かけ情報として集約できたら、ほかの飼い主さんにも楽しんでもらえるのではないかと思ったんです。
個人のブログからスタートし、2020年7月に法人化し、ここまで広がりました。

キャンプ場を背景に、笑顔でお座りしているきなこちゃん。隣にはオレンジのランタンが置いてある。

楽しいお出かけの地図に、もしもの避難先を

スタッフ
令和8年熊本地震では、発生直後から、避難先の情報も発信されていましたね。
なぜここまでスピーディーに動くことができたのでしょうか。

けい
発災翌日の7月29日から、まずはInstagramのストーリーズで、被災地域に関する情報を発信しています。
普段から情報が集まる仕組みが整っているので、災害時にも自然に情報が集まりました。
それらを確認しながらシェアすることで、必要な方に届けていきました。

Instagramのストーリーズシェア画像。ドッグランを、社長ハク避難所として提供する投稿や、キャンプ場の避難所開放の投稿をシェアしている。

その後、8月2日には、アプリにも犬や猫の受け入れ先を公開しています。
アプリには、以前から連携していた全国動物避難所協会「ウチトコ」に登録されたペット受け入れ施設の情報を掲載しています。
※緊急対応のため夜間対応動物病院のカテゴリとして動物避難場所を表示

アプリの操作画像が並んでいる。緊急対応のため「夜間対応の動物病院」がカテゴリでアプリ内のマップに表示。情報連携先:うちトコ動物避難所マップ

スタッフ
こうして情報を発信することは、今までにもあったのですか?

けい
最初は、令和6年能登半島地震の時です。
DMである飼い主様から「この施設が動物避難場所として開放されているのでシェアして欲しい」という連絡をいただきました。
多くの方が見ているメディアの使命として、必要な方に情報が届くようシェアしよう、そう思ったことがきっかけです。

今回の熊本地震では、さらにウチトコさんのような信頼できる情報先と平時からつながりがあったことで、避難先の情報を迅速に届けることにつながりました。

もしものときにも、頼れる地図へ

スタッフ
今回の取り組みを通じて、改めて感じたことはありますか?

けい
災害が起きてから、ペットを受け入れてくれる場所を探すことは、とても難しいと思うのです。災害時に必要な情報がすぐに見つかるとは限りません。
だからこそ、普段から受け入れ先の情報を集め、いつでもすぐに確認できる状態にしておくことが大切だと感じました。

スタッフ
今後は、どのようなアプリを目指していきたいと考えていますか?

けい
犬や猫と暮らす方にとっての「地図」のような存在になっていきたいです。
もともとアプリには、カフェや宿泊施設、観光地などの情報に加えて、一部地域では夜間対応動物病院も掲載しています。
今回の熊本エリアの災害時ペット受け入れ施設掲載は緊急対応という側面もありましたが、今後はこうした「もしものときに必要な情報」も全国展開していきたいと考えています。

楽しいお出かけ先を探すときも、病気やけがで困ったときも、災害が起きたときも、その時に必要な正しい情報にたどり着ける。そんなアプリを目指しています。

スタッフ
このアプリを入れておけば、普段のお出かけはもちろん、緊急時にも役立つ、ということなんですね。そんなツールがあれば、とても心強いと思います。

犬と人が、もっと安心して過ごせる社会へ

けい
私たちは普段から、犬がいることへの社会の「許容度」が、もっと高まっていくといいなと思っています。
飼い主さんが周囲への配慮やマナーを大切にすることはもちろんですが、周りの方に、どのように犬と過ごしているのかを知ってもらうことで、犬と一緒に過ごせる場所や選択肢が広がっていくのではないかと考えています。

スタッフ
盲導犬も、法律上はどこでも受け入れられる存在ですが、「知らない」ことを理由に受け入れが難しくなる場面を、盲導犬ユーザーご自身からも聞きます。
正しく知る機会が増え、社会の許容度が高まることは、盲導犬にとっても、ペットにとっても大切なことですね。

もしものときに備えて、今できること

家の中で、女性がソファに座り、スマホで情報収集をしている写真。隣にはゴールデンが寝ている

今回のお話を伺い、もしものときの備えは、普段の生活の延長線上にあると感じました。
おでかけわんこ部のようなアプリをあらかじめ入れておくことも、ペット防災のひとつ。
普段から自分の住んでいる地域や、よく出かける場所の周辺に、ペットと避難できる場所があるのかを知っておくことも、準備のひとつ。

私たちはこれまで、被災した動物たちへの支援を続けてきましたが、今回の取材を通じて、被災した後の支援だけでなく「被災する前にできること」についても、もっと身近に考えていきたいと感じました。

次回は、「ペット防災週間」にSNSで行ったアンケートから、ペットとの避難について感じている課題を考えていきます。
まずは、暮らしている地域や、よく行く場所の周辺に、ペットと避難できる場所があるか。今のうちに一度、確認してみませんか。

関連情報

今回紹介した「おでかけわんこ部」ポータルサイトはこちら。

■おでかけわんこ部 愛犬とのお出かけ情報ポータルサイト
https://odekake-wanko-bu.com/

■おでかけわんこ部アプリDLはこちら
https://odekake-wanko-bu.com/app/

また、おでかけわんこ部が運営に協力する「アニマルバトンフェスタ2026」が開催されます!
お近くの方は、ぜひ遊びに行ってみてくださいね!

■アニマルバトンフェスタ2026
開催日:2026年11月21日(土)10:00-18:00
11月22日(日)10:00-17:00
場所 :服部緑地 円形花壇
    大阪府豊中市服部緑地1-1
HP  :アニマルバトンフェスタ2026公式HP

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