つながる!盲導犬応援の輪vol.2 一般社団法人AOH「ショコラボ」
投稿日:2018年01月06日

盲導犬総合支援センターの事務所からほど近くにある、可愛いチョコレート工房。
健常者と障がい者が共生・共存してつくるチョコレート工房の「ショコラボ」で、日々「健常者と障がい者の本当の意味のNormalization(平等)」を目指し活動する、理事の伊藤祥子様にお話しを伺いました!

チョコレートを選んだのは、「誰もやっていなかったから」

「障がい者の方たちの働く場」という点から考えて、何か新しいことをやりたくて、色々と考えていました。
チョコレート工房を考え始めたきっかけは、とあるチョコレート屋さんで割れチョコに出会ったこと。
「このチョコ、割れてていいんだったら、私にも出来るかも」と思ったのです。さらに、チョコレートを障がい者施設で専門的にやっているところって当時は無かったので、決めました。
やってみると、チョコって実はものすごく大変で。チョコレートについて何も知らなかったからこそ始められたのだと思います。
当時入ったのが、高級チョコ屋さんだったら、この場はチョコレート屋さんでは無かったと思います(笑)。

利用者の方との協働・分担で生まれるチョコレート

チョコレートの製造は、主に利用者の方が担当しています。健常者スタッフは、企画や製品のチェック等、利用者の方の作業がスムーズに進む補佐をしています。
私が苦手でも利用者の方が得意なことがあったり、その人その人の特性があるので、特に障がいのあるなしに関わらず、作業分担をしています。色々な方が関わってうちのチョコレートが出来ています。

そして、どのようにして様々な作業を利用者の方みんなが出来る様にするか。それを考えるのが私達の仕事です。
方法を変えると出来ることっていっぱいあるな、と日々実感しています。例えば、数を数えるのが苦手な方が居たとします。そんな時には、数を書いた紙を作って、そこにチョコレートを一つずつ置いてからしまってもらうようにします。このように、道具を使って改善し、間違いを無くす方法を考えます。
間違えると、時間も材料も無駄になる。でも方法を考えることで無駄をなくし、みんなでチョコレートを作っていきたいです。

ショコラボでは、学校を出てすぐの20代の方が多いです。
障がいのある方ってみんな18歳で基本は社会に出ていかなければならない。でも、障がいがあるからこそ、学生の期間って人より倍長くて良いと思うんです。私の息子が障がいを持っているので、特にそう思うのかもしれないですが。
ここはチョコレートの工房ではありますが、皆で協力して仕事をすること等、社会に出ていく為に覚えていかなきゃいけないルールも学んでほしいと思っています。

「福祉作業所だから」ではなく、「美味しそうだから」買って欲しい

チョコレートが売れれば、もちろんその分利用者の皆さんの工賃になります。その為、「売れるものを作る」という考えが第一にあります。
私の息子と一緒にあちこち施設を見学に行った時に、施設の商品を見て、「なんでこれで満足しちゃうんだろう」と思うことがありました。
「もうちょっとここを変えれば」「もうちょっと色がこうだったら…」それだけでもっと受け入れられるんじゃないか、と思うことがあって。
商品を見た人が「欲しい」と思う動機に「福祉作業所だから」というのを入れちゃいけないと思っています。

スキル、スピード、クオリティのバランスから生まれる第三の商品

ショコラボのチョコレートは、百貨店等でも取り扱い頂いています。納品する時には、もちろん納期等色々と守らないといけないことがありますし、それを「うちは福祉作業所なので無理です」と言っていたら、そのマーケットには入れないですね。
だからと言って、利用者さんたちに無理をさせるのも違うと思います。
利用者さんのスキルやスピード、そして納品先の求めるクオリティにすること。
その両方がうまくいく方法を、私達は考えていきます。

横浜を中心に色々なところで商品を取り扱って頂いていますが、盲導犬総合支援センターとのコラボで全国のお客様にチョコレートを届けられることで、色々な地域の方にショコラボの取り組みを知って頂きたいなと思っています。

編集後記

「福祉作業所だから」ではなく、「美味しいからまた食べたい!」。
「チャリティーだから」ではなく「可愛いから!使ってみたいから!」
ショコラボさんのチョコレートへの想いと、私たちのチャリティーグッズへの想いは、とても似ているところがあると感じました。
濃厚で美味しく、そして可愛く、私たちスタッフにもファンが多いショコラボさんのチョコレート。そんな、みんなが笑顔になれるチョコレートを、これからも盲導犬応援の輪を通じて広めていきたいと思っています。

通販部チーフ 岩間
テキスト:通販部リーダー 岩間

団体情報

一般社団法人AOH(エーオーエイチ) 工房名称「ショコラボ」
代表理事(会長):伊藤紀幸
〒224-0032 横浜市都筑区茅ケ崎中央30-17
TEL:045-507-8688
HP:http://chocolabo.or.jp/
盲導犬総合支援センターとの主な取り組み:
盲導犬サポートSOHPのチャリティーグッズの一環として、コラボチョコレートを展開

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