盲導犬ユーザーが盲導犬と歩くことで出会えた嬉しかったこと、胸が熱くなったことを小さな物語にしました。
第3話は、盲導犬ユーザー、大沢郁恵さんと盲導犬レディアンのお話。
毎日、パートナーのレディアンと電車通勤する大沢郁恵さん。
休日は、レディアンと国内だけでなく、海外旅行までするほど、盲導犬と歩くことを楽しんでいます。今回は、そんな大沢さんとレディアンの小さな物語です。
私の名前は、レディアン。
今日はママと高尾山へ!と、意気込んだのも束の間、ママは早速、乗り換えの階段が、わからなくなったみたい。
でも心配ご無用。
ママお得意の「なんとかなるさ!」精神が功を奏して、行く先々で出会った沢山の方が、乗り換えを案内してくれたり、途中まで一緒に電車に乗ってくれたりしたのよ。しかも別れる時に、近くにいた別の人に、ママの案内のお願いまでしてくれて!!
まさにお手伝いのバトンリレー!おかげで、無事高尾山駅に到着!
ママはいつでも、出会った人とよく喋り、よく笑うの。でもね、私と出会う前は、今と真逆だったらしいわ。
18歳の時、目の病気がわかり、20代で白杖で歩く事になったママ。
何度も転んで怪我をしたから、会社と家の往復だけで、精神的にいっぱいいっぱいになってしまって…休日は、ひたすら家に引きこもるだけの日々。
もうこれ以上傷つきたくないから、「仕方ないさ」って、自ら感情を抑えこんでいるうちに、いつの間にか笑う事まで、どこかに置き去りにしてしまったそうなの。
「このままじゃ、心が石になってしまう!」
ママはそう思い立って、盲導犬と歩く事を決めたんだって。
あれだけ外出が怖くて仕方なかったママが、今では「レディアンと一緒に行きたい場所が、どんどん増えるよ!」って言ってくれるのよ。
一昨年はママとNYのセントラルパークの周りを歩いたり、ブロードウェイでお芝居を楽しんだりしたのよ♪
ママ、これからも皆さんのお手伝いのバトンリレーに感謝しながら、キラキラ輝く世界をもっともっと楽しもうね。
byレディアン
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絵とお話:デザイナー セツサチアキ