盲導犬サポートSHOP不動の人気ナンバーワン「盲導犬応援泉屋クッキー缶」メーカーの、泉屋東京店。
中に入ると、クッキーの甘い香りが出迎えてくれました。
創業当時から代々伝わる素朴なクッキーの味と社会奉仕の精神を受け継ぐ、泉由紀子社長にお話を伺いました。
(以降、泉屋東京店社長 泉由紀子様:泉 聞き手・広報スタッフ 岩間智美:岩間)
左:広報スタッフ岩間智美。右:泉由紀子社長。
おじいちゃん・おばあちゃんから代々伝わるお菓子
岩間
盲導犬応援泉屋クッキー缶ご注文時に、「昔から大好き!」と話して下さる方もいます。
やはり、泉屋東京店さんのお客様は、長いファンの方が多いのですか?
泉
そうですね。60代・70代の方がメインです。続いて、その方のお子様である40代後半から50代の方。
子どもの頃に食べた記憶から、お客様になって下さっている方も多いですね。
おじいちゃん、おばあちゃんから子、孫に代々伝わるお菓子であることは、「泉屋」のかたちと共通していると思います。
この盲導犬のデザイン缶を通じて、今ではさまざまな年代に広がりつつあります。
「泉屋」のはじまりと、創業者の想い
泉
創業者の園子さん、伊助さんは、私の曾祖母・曾祖父にあたります。
園子さんが子どもたちに、美味しいもの、栄養のあるものを食べさせたい、母が愛情を込めて作る手作りのお菓子を食べさせたい。と考えていたこと。そして、キリスト教徒だった二人が通っていた教会で、「手作りのお菓子」について教わったことが、泉屋誕生のきっかけです。
岩間
家族のために愛情をこめて作られたのが始まりなのですね。
もしかして、当時のレシピは残っているのですか?
泉
はい。こちらが、園子さんが書いたレシピの一部です。
泉園子さんが書いたノートや海外のレシピ本。
貿易会社を営んでいた伊助さんが海外からクッキーのレシピ本を手に入れて訳し、園子さんが自宅で作れるように、また日本人の口に合うように試行錯誤した経過が見て取れます。
そして、泉屋の代表的なクッキーが完成しました。もちろん、盲導犬コラボの缶にも入っているのですよ。
子ども達のために始めたのですが、次第に近所の方から頼まれ、材料を預かって焼いていたようです。
それが評判になり依頼が増えてきたため、「泉屋」の看板を掲げることとなりました。
園子さんがこだわった「ホームメイドの精神」は、今も守り続けています。
「社会奉仕」への想い
泉由紀子社長。とても温かく気さくなお人柄でした。
泉
盲導犬総合支援センターとの取り組みは、創業者の伊助さんと園子さんもとても喜んでいると思います。
園子さんは泉屋の会長時代、特に社会奉仕に力を入れていました。障がいのある子ども達の支援をしたり、何かあればクッキーを寄付したり。
事業を通じた社会奉仕は代々受け継がれていて、私は盲導犬の支援活動を温め、続けていきたいと考えています。
社会奉仕の他に、もう一つ。
我が家は昔から常に動物と暮らしていた家系なのです。私も幼いころから、犬、鶏、十姉妹と、さまざまな動物に囲まれていました。
今クッキーを通じて盲導犬の支援が出来ていることは、代々の社長にも胸を張って伝えたいですね。
広がる盲導犬支援の取り組み
岩間
泉屋東京店さんでは、クッキー缶だけではなく、盲導犬サポートSHOPで販売しているグッズの一部をお取り扱いいただいています。
クッキー缶以外にも取り扱いを広げようと思われたきっかけは何ですか?
麹町本店に並ぶコラボ缶。
泉
私自身、盲導犬サポートSHOPの商品をとても気に入っているので、グッズを通じて盲導犬を応援できるということがもっと広がって欲しいと思っています。
そのため、千代田区にある麹町本店でチャリティーグッズを販売することにしたのです。
チャリティーグッズは募金と違って手元に残るので、見るたびに思い出せますし、子ども達も、こういったグッズが身近にあれば勉強しなくとも盲導犬について知ることが出来ますよね。
とても良い取り組みだと思っています。
チャリティーグッズ販売による思わぬ効果
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チャリティーグッズコーナー。エルくんがお出迎え。
岩間
チャリティーグッズはどのような方が購入されますか?
泉
やはり、うちのメインのお客様層の方が多いですね。
常連さんからは「ぬいぐるみまで売るようになったの?」と聞かれたこともあります(笑)
盲導犬のチャリティーグッズであることを説明すると、関心を持ってご購入される印象です。
麹町はオフィス街なので、コロナ禍が終わって活気が戻ったら、より多くの方が手に取ってくださることと思います。
また、実は社員の皆さんも麹町本店でチャリティーグッズを購入することがあるのです。いつもはとても真面目なベテラン社員が、優しい顔をしてチャリティーグッズを選んでいたり…。
私が盲導犬の一筆箋を使ってお手紙を書くと、「これも盲導犬のですね!」と言われたり…。
グッズを通じて今までになかった会話が生まれて、雰囲気も和み、とても楽しいです。
盲導犬コラボ缶と出会って
岩間
盲導犬応援泉屋クッキー缶は毎年とても好評で、SNSでも度々話題になり、クッキーを通じた応援の輪が広がっていることを感じます。
はじめに私たちとのコラボのお話を聞いた時、感じたことはございますか?
泉
まずはとても興味が湧きました。
当時はあまり盲導犬を見たことが無くて、たまに見掛けても、どうしたら良いのかわからない、と思っていたためです。
そして、私たちのお菓子を通じて支援ができることに、喜びを感じました。
今年の缶も、それぞれストーリーを感じられて素敵ですね。
黒ラブが描かれたこちらの缶は、柔らかい色合いに盲導犬の一生がギュッと詰まっていて、とても優しい気持ちになりました。
2021年10月発売のピンク色の缶。
私も犬と暮らしているので、子犬の頃を思い出したりと、共感できました。
ゴールデンが描かれた缶は、また雰囲気が違って、明るい気持ちになりました。
新発売の個包装缶。
障がいのあるなしに関わらず、盲導犬と人と一緒になって、みんな同じように生活できるのだというイメージが湧きます。
そのような世界になって欲しいという願いが込められていることを感じました。
私たちは今、ストーリーのある商品づくりを大切にしています。
盲導犬の応援になるこちらの缶がお客様の手に渡り、盲導犬の話をしながらお母さんやおばあちゃんが焼いてくれたようなクッキーをみんなで食べる…。
そんな温かい風景が目に浮かぶこのコラボは、長く続けていきたいと考えています。
愛犬「ぷりん」ちゃんとの出会い
泉
我が家には、13歳になるキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの女の子、「ぷりん」が居ます。
ぷりんちゃん。盲導犬サポートSHOPファンクラブのTシャツを着て。
出会いは新潟のホームセンターです。前の子が亡くなって1年半ほど経ち、また動物と暮らしたいと考えていました。
当時6カ月くらいだったのですが、なんと値下げの札をつけられていて。
シッポとおしりを振りながら寄ってくるぷりんを見て、
「この子はこんな風に売られているなんて知らないんだな。もしこのまま家族が見つからなかったらどうなるんだろう…。」
このことで頭がいっぱいになり、気付いたら東京へ連れて帰っていました。
新潟からはるばる連れて帰ってきたおかげか、乗り物が大好きでどこへ連れていくにも全く困りません。一緒にフェリーに乗ったこともあるのですよ。
シニア期を迎えたぷりんちゃんとの暮らし
泉
若い時からアクティブに過ごしてきたお陰か、キャバリアによくあるといわれる心臓病もなく、大きな病気もせずにここまでくることができました。
ただ、普段元気な分、ちょっとでも体調を崩すと本当に心配で。少し下痢になると「病気!?」と思ったり、寝ぼけてフラフラ~と歩くと「足が折れた!?」と確認したり…。(笑)
河原を歩くぷりんちゃん。
おばあちゃんですが、今でも愛嬌があって、ちょっとおとぼけなこの子は本当に子どものような存在です。
盲導犬総合支援センターとのコラボ缶も、新しいものが出来るとぷりんに見せているのですよ。
泉屋東京店よりお知らせ
泉
現在、猫をモチーフにしたハロウィン限定ラインナップが好評です。
その次はクリスマスと限定商品が続き、年末年始には寅モチーフの商品を発売する予定です。
どれもコロナ禍の不安な気持ちを吹き飛ばせるような楽しい商品を準備中ですので、ご期待ください!
泉社長。エルくんと一緒に。
編集後記
私の祖母が、手土産によく泉屋東京店のクッキーを選んでいたと、母から聞きました。
そして、私ももちろん泉屋クッキー缶のファン。
我が家にも、しっかり受け継がれています。
社会奉仕の想いと、人の和を浮き輪のマークで表した泉屋東京店さんとともに、これからもみなさまに愛されるクッキー缶を生み出していきたい。改めてそう思いました。
テキスト:通販部マネージャー・広報 岩間智美
会社情報
株式会社 泉屋東京店
代表取締役社長 泉由紀子
【本社・工場】
〒213-0032 神奈川県川崎市高津区久地2丁目 6-20
TEL.044-833-4211 FAX.044-833-4214
HP: https://www.izumiya-tokyoten.co.jp/
盲導犬総合支援センターとの主な取り組み:
チャリティーグッズ「盲導犬応援泉屋クッキー缶」の制作
盲導犬ユーザーへのお手伝いの方法がわかる「声かけパンフ」の制作協力
麹町本店でのチャリティーグッズ販売