口の中を触らせてくれない愛犬のお口ケア!
カテゴリー:お世話・お手入れ, 健康対策
投稿日:2022年08月18日

こんにちは。
「うちの子歯磨きが苦手なのー!」っていうお悩みを持つ方はたくさんいらっしゃいます。


食事の後は自分で…
なーんてしてくれたらいいのに!

最初は「頑張って歯磨きするぞー!」と思っていても、愛犬が一度嫌になってしまったら、なかなか思うように磨かせてくれません。
人も必死になってしまうと愛犬は警戒してどんどんやらせてくれなくなり、口の中すら触らせてくれなくなった…。

今回はそんな愛犬の「歯ブラシを使わない」お口ケアの方法をお伝えします!

落ち込まないで!まずは「なぜできなかったか」を考えよう

「みんなできてるのに自分だけできない…」と自分を責めている方、そんなことはありません。できてない人はたくさんいます!

とっても神経質な愛犬かもしれないし、方法が愛犬にあっていなかったのかもしれません。
そんなことよりも「頑張った」自分を褒めてあげて、そして笑顔で再チャレンジしましょう!

なんで愛犬が口の中を触らせてくれなくなった?

苦手になる経緯はおおよそ冒頭に書いたような流れですが、細かいきっかけは千差万別です。

・口を無理やりこじ開けてしまった

お口の中はとても繊細な部分なので、びっくりして噛んでしまうこともあります。触れる際には気をつけましょう。
・いきなり歯ブラシを口の中に突っ込んでしまった
突然異物を口の中に入れられたらどの犬もびっくりしてしまいます。
・いきなり目の前に歯ブラシが現れた
特に繊細な愛犬は、見慣れないものが目の前に突然現れたらびっくりします。
・歯磨きをしようと突然仰向けにされた
お腹は弱い部分なので、仰向けにされることを嫌う犬は多いです。

「歯磨き」「歯ブラシ」という言葉はいったん捨てましょう

原因を思い出したら、とにかく「その原因と同じことをやらないようにする」ことと、重要なのが発想の転換です。
「歯磨きする!」「歯ブラシ使わなきゃ!」という義務感からいったん離れてください!
歯磨き→指で愛犬の歯を撫でる
歯ブラシ→美味しい味がする指

こんなふうに考えて、ここから先を読み進んでぜひ実践してみてください。

さあ、愛犬と楽しいケアの時間を作ろう!

ここからは楽しいトレーニングの時間ですよ!
2つのトレーニングを同時にやることになります。
1.歯磨きペーストを使ってお口の中を触る
2.マズルを触らせてくれるようにする

「2」はマズルを触らせてくれない、または触ると警戒してしまう愛犬が対象です。
問題なく触れるなら「2」を行う必要はありません。

1.歯磨きペーストを使ってお口の中を触るよ


お口の中を触らせてもらうのは
健康チェックでとても大切なこと。

歯磨きペーストですがおいしい味がついているので愛犬にとっては「歯磨き」というイメージではありません。
ですので飼い主さんの気持ちも「オヤツをあげる」感覚でいきましょう!

ペースト状の歯磨きジェルはいろいろあります。
盲導犬サポートSHOPでも「乳酸菌パワーの歯磨きジェル」というのを取り扱っており、嗜好性が高いと大人気です。
美味しいけど善玉菌の働きで口臭・歯周病の原因を抑制する優れものです。

まずは飼い主さんの指に塗りましょう

まず飼い主さんの指に塗って、愛犬に舐めさせてみましょう。
喜んで舐めてくれればまずはOK!
これで第一関門は突破です!

指を軽く歯に当ててみましょう

「1」が問題なくできたら、次はペーストを塗った指を舐めているときに軽く愛犬の歯を指でこちょこちょしてみましょう。本当に軽ーくです。
ここで愛犬が警戒してしまうようであれば、また翌日からステップ1に戻って時間をかけて慣れさせていきましょう。


こんな感じでできれば充分です。
焦らないでね。

指でお口の中をなぞりましょう

指を歯に当てることが出来たら、次はペロペロしているときに、指でお口の中をツーっと撫でるようにしてみましょう。
ここではペーストをたくさん使うのがコツ。少しでも嫌な思いをしないようにおいしい体験をたくさんさせてあげてください!

ここまでくればもうかなり克服できているはずです。

マズルを触らせてくれるようにする

お口の中を触れなくなった愛犬で、マズル触ると警戒してしまう子は多いと思います。
いろんなアプローチの方法がありますが、例えば以下のような方法があります。

頭を触りながらマズルを触るようにする



頭を撫でながらすこーしずつです。
頭を撫でられるのが嫌なのであれば、首から頭、頭からマズル。
急にレベルを上げないようにね。

オヤツをあげる時は頭や首などを撫でるようにします。
慣れてきたら、愛犬にバレないようにジワジワとマズルに手を近づけていきます。

一日で突然ステップアップせず、1週間ぐらいかける気持ちで行ってください。

「鼻」「輪っか」の芸を教えてみる!

これが実は地味に効果の高いトレーニングです。
同じ「マズルを触る」ことでもアプローチの方法を変えると犬の意識は全く違うものになることがあります。
なんと言っても「人が触りに行く」のではなく「犬が自ら触られにくる」わけですから、愛犬はストレスを感じることなくマズルを触らせてくれます。


愛犬が自ら飛び込んでくれるほど
嬉しいことはありません!

ステップ1:左手で輪っかを作り、右手に大好きなオヤツを持つ

左手で輪っかを作り、右手に大好きなオヤツを持ち、愛犬を待たせます。
初めてやることに警戒をする神経質な愛犬もいると思うので、とにかく大好きなオヤツを使ってください!

ステップ2:輪っかの向こうにオヤツを見せます!

左手で作った輪っかのすぐ向こうに右手でオヤツを見せて「オッケー」「よし」などのコマンドを入れて、輪っかを越えてオヤツを食べてくれればOK!
十分に褒めて一緒に遊んであげましょう。
これを毎日繰り返すとマズルを触られることに抵抗がなくなり、そして芸をひとつ習得できるという一石二鳥のトレーニングになります!

ここまで読んで頂いて、そんなに難しくなさそうだなーって思いませんでしたか?
そう、歯磨きを含め、すべてのトレーニングは犬にとって楽しい体験なので、今日から気軽に、少しずつ愛犬とチャレンジしてみましょう!

そしてこれができるようになったら、改めて歯ブラシに慣らしていきましょう。
歯ブラシの慣らし方はまた改めてコラムにしますね!

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web担当成井のプロフィール写真

テキスト:web担当 成井徳子
ミニピン×チワワのミックス、シェットランドシープドッグと暮らす。
愛犬とドッグスポーツやディスクの大会に出場し、決勝進出も多数経験。
アクティブな犬との生活を楽しむ。

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