犬のトレーニングによく出てくる「トリーツ」と言う言葉。なんとなくオヤツのことかな…?って思ってる方が多いと思います。
でも実はトリーツ=オヤツではありません!
ここをよく理解しながら、より効率的にトリーツを使っていきましょう。
ちょっと変わったことを教えるためには
トリーツはとっても有効です!
トリーツ=ご褒美!
トリーツとは、ずばり!ご褒美のこと。
例えば小さなお子さまがご褒美をもらう…さあ、何がありますか?
お菓子はもちろん、欲しかったオモチャ、ちょっとしたお小遣いなど。
「頑張ったから夕飯は大好きなハンバーグよ!」「やったー!」というようなやりとりはご家庭でもよくあると思います。
またよくあるのが「勉強したら友達と遊びに行っていいからね!」つまり「友達と遊べること」もご褒美になります。
つまりトリーツ(ご褒美)とは「それが楽しくてうれしい体験になる」もので、種類は様々だということが分かりますね。
そう、愛犬にとってもトリーツ(ご褒美)の種類は犬の数だけあります!
愛犬にとってのご褒美を探そう!
ここまでの説明で、トリーツ=オヤツということではないことが分かりました。
愛犬が一番楽しい、うれしい体験をもたらすものがトリーツになるのです。
食欲全開の愛犬にとっての最大のトリーツがオヤツであることもありますが、遊び好きでボールを持ってくる子であればボール、ロープの引っ張りっこが好きならそれが良いですよ。
自分の愛犬がいったい何が一番好きなのか、改めて観察してみましょう。
トリーツ=オヤツだと思ってたら実はオモチャの方が好きだった、なんてことはあるあるですよー。
トリーツから「褒め」へ進化させよう!
さて、多くの方が褒める時にトリーツを使っていると思います。
なんとなく使っていますが、なぜトリーツを使うのでしょう?これも人に例えたら簡単。
例えば英語がわからない人が「Good!」「Nice!」と褒められても意味が分かりませんね。
赤ちゃんに「いいこね!」「よくできました!」と言ってもその持つ意味自体は理解できてないと思います。
犬は人の言葉を理解できないので笑顔で褒めても最初はその意味が分かりません。
そこでトリーツを使うのです。
オヤツであれば「食欲が満たされた」快感、ボールであれば「遊びができた」快感を得ることができます。
これらは食欲、狩猟欲と言った本能が満足するので無条件に愛犬が喜びます。
でも常にトリーツを使っていると、トレーニング時にトリーツがないとなかなかいうことを聞いてくれないという問題もしばしば起きます。
そこで「褒め言葉」「笑顔」がご褒美になるようにしていきます!
褒め言葉や笑顔を意識的に乗っけていこう!
そこで飼い主さんの「褒める言葉」「笑顔」がご褒美になるように、トリーツに「褒め」「笑顔」「撫で」などを乗っけていきます。
ボールが好きな子であれば、ボールを与える時に「Yes!」、遊んでいる時に「いい子!」などの言葉と飼い主さんの笑顔を乗せていきます。
オヤツが好きな子ならおやつをあげながら褒め言葉を言い続け、撫でたり笑顔を見せたりします。
そうやって「褒め」を「心地よい体験」にすり込んでいくのです。
梅干しを見ると唾液が出るのと同じ現象!
これはいわゆる条件反射を利用したものです。
例えば、私たちは梅干しを見ると唾液が出たりしますよね?これが条件反射です。
有名なところではパブロフの犬。犬にベルの音を聞かせながらご飯をあげていたらベルの音だけで唾液が出るようになったというもの。
これと同じで「トリーツと褒めの言葉」をセットにすると「褒めの言葉でうれしい体験になる」という条件付けを行うということです。
それをクリッカー+オヤツ(この場合はあまり動き回るのは適さないのでオモチャよりおやつを使います)のセットにして「クリッカーの音=良いことが起きる!」と刷り込んでいきます。
そしてそれをトレーニングに使う。よく考えたらなかなか複雑なことをしてるんですね。
徐々にトリーツの頻度を減らしていきます
そしてほんの少しずつ、トリーツの与える頻度をランダムに減らしていきます。
この時に気をつけるのは、急に減らさず、愛犬が気がつかないレベルでちょっとずつ減らしていくこと!
急にトリーツが出てこなくなると「つまらない、もうやらない!」って思ってしまうこともあります。
ほんの少しずつ減らしていくことで、褒め言葉や笑顔のレベルも維持することができます!
トリーツは完全になくさなくても大丈夫!
もちろん最終的には飼い主さんの褒め言葉で喜んでくれることになるのですが、別に「絶対トリーツを使っちゃいけない!」というわけではありません。
人間だって、言葉だけで褒められるよりも何か貰えた方がラッキー!って思いますよね。
特に、犬にはそんなに楽しくないかな?というようなお願い事を聞いてくれた時は、ぜひ心からのご褒美としてトリーツをあげちゃいましょう。
ミニピン×チワワのミックス、シェットランドシープドッグと暮らす。
愛犬とドッグスポーツやディスクの大会に出場し、決勝進出も多数経験。
アクティブな犬との生活を楽しむ。