愛犬が怖がってお散歩できない!原因と対策をまとめました
カテゴリー:お出かけ・旅行, お散歩, 問題行動, 犬の気持ち
投稿日:2024年12月26日

お散歩嫌いな子は結構います。
中でも「屋外が怖くてお散歩できない」という子は少なくありません。
犬とのお出かけを楽しみに愛犬を迎えた人は残念な気持ちになるし、愛犬の将来を考えると不安になる方もいらっしゃいます。
今回はこういった「お外が怖くて」お散歩が嫌いな子の理由と対策などについてまとめていきますね。


楽しいところでのびのび。
それが最大の克服法!

お散歩が嫌いになってしまった理由

「お外怖い」でお散歩が苦手になってしまう子の主なそもそもの原因は以下のようなものがあります。

屋外で怖い(嫌な)思いをした

これは小型犬に特に多いです。
例えば屋外で突然車の轟音がしたり、目の前をバイクが猛スピードで走って行ったり、小さな子どもが駆け寄ってきて囲まれたり、ものすごく寒かったり…。
特に小型犬は小さく、外界のすべてが大きく見えるので、簡単に恐怖の対象になってしまうものがものすごくたくさんあります。

お散歩デビューが遅くなってしまった

犬には社会化期というものがあり、生後3週齢頃~12週齢頃に様々な体験をさせると様々な環境に順応しやすくなると言われています。
ですので、お迎えした時点ですでに生後3-4ヶ月になっていたりするとそもそも社会化が遅れてしまいます。
また、ブリーダーさんが社会化をしてくださっていたとしても、ブリーダーさんがのんびりした立地で、お迎えしたお家が都会だったりするとまったく環境が違うため、怖がってしまう子も少なくありません。

お散歩嫌いを克服する対策

お散歩嫌いを克服するのは個体にもよりますが、ある程度長い時間をかけてゆっくりという気持ちで取り組むのがいいでしょう。
一度「怖い!」と刷り込まれた気持ちはそうそう簡単には消えないからです。

怖いものを徹底的に避ける!

お散歩が苦手な時点でだいたいの飼い主さんは、愛犬が何を怖がっているかわかっています。
ですのでお散歩はまずその苦手なものを徹底して避けるようにし、愛犬がとにかく「楽しい!」と思ってくれる環境をなんとか作ってあげましょう。

怖いところはクレート移動しよう

「車が苦手なのでアスファルトがダメ」というような子は割といます。
そういう場合はまずクレートやキャリーバッグをお散歩時に持参し、アスファルトをなるべく避けて公園等に直行してあげるのも手です。


目的のところまで車や自転車で移動するのも手です。

あまり怖がらない状態でトリーツ!

愛犬が怖がっていない、あまり怖がっていない状態の時に、愛犬の様子を見て、なるべく楽しい気持ちになるようにしましょう。
オモチャで遊んでくれる子はオモチャが一番ですが、「遊ぶ気持ち」には余裕が必要なので、警戒していたりするとそれどころではありません。

そういう場合は好物のオヤツなどを食べさせてあげて、楽しそうな様子の時にお散歩をさっさと切り上げて帰ります。

これを辛抱強く続けてください。

お散歩慣らしの例:目の見えない犬


辛抱強くトレーニングして今では
普通に過ごせるようになりました!

我が家のチビは現在目が見えません。遺伝性の白内障で急に目が見えなくなりました。
見えなくなった当初はお散歩はおろか家の中も移動するのも怖く、キャリーバッグにこもる日々でした。
でも目が見えないからと言って、一生お散歩をしないわけにはいきません。

このお散歩慣らしが良い例だと思うのでおおよそのステップをご説明いたします。

ステップ1:怖いところ、怖くないところを確認

まず屋外のいろんなところで歩いてもらい、どの程度怖いのかの確認をしました。

アスファルトはまずダメでした。
超小型犬には段差がたくさんあり、また障害物等もある、車やバイクの音などがしてとても怖いようでした。

河川敷のグラウンドに行ったら、比較的楽しそうに歩いてくれました。これでどう段階を踏んで行けばいいかの計画を立てることができます。

ステップ2:怖くないところで楽しく過ごす!

楽しい河川敷のグラウンドだけで過ごすことができれば「お散歩楽しい!」と刷り込むことができます。
なので、まずグラウンドでたくさん歩き、オモチャ(見えなくても音を聞いてオモチャを追うことができます)で遊んだり、オヤツを食べたりと最高に楽しい時間を過ごすことにしました。

ステップ2:怖くないところでチャレンジ!

次に、チビはいろんなコマンドごっこが好きなので、グラウンドにある階段の上り下りなどにチャレンジしました!
幸い高いところに「アップ」で上り「オフ」で降りることをやっていたので、すぐに慣れてくれました。

ステップ3:帰りはちょっとだけアスファルトを歩こう!

グラウンド散歩の帰りに少しだけアスファルトを歩くようにしました。
グラウンドの延長線上なのでそれほど怖くはなかったようです。
この「ステップ3」をさらに
・グラウンドからアスファルトを経由し帰れるようにする
・家からアスファルトを少し歩く
などの細かいステップで刻みました。

ステップの期間はどのぐらいかな?

ステップは時間をかけて行いました。
例えば「1」を1ヶ月、「2」を1ヶ月、「3」をさらに3ステップに分けて3ヶ月、といった感じです。
判断材料としては「愛犬がまだその段階に完全に慣れていないなと思ったらもっと伸ばしてあげる」
そのように計画していただくといいかと思います。
私たちはこのステップに加え、完全にアスファルトを歩けるようになる部分も段階的に行い、チビは半年ぐらいで元通りお散歩できる状態になりました。

怖いものを遠目に見せながらオヤツ等をあげることで克服する「暴露療法」というものもありますが、繊細な犬の場合は逆効果で、「オヤツも怖い」になったりと悪化してしまう場合がありますので、こういった方法をとる場合はプロに必ず相談してください。

「恐怖」は自己防衛のための、命を守るための大切な感情です。
ですからなかなか消し去ることはできません。
本当に時間をかけてゆっくりゆっくり、怖さをなくしていきましょう。
焦りは絶対禁物ですよ。

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web担当成井のプロフィール写真

テキスト:web担当 成井徳子
ミニピン×チワワのミックス、シェットランドシープドッグと暮らす。
愛犬とドッグスポーツやディスクの大会に出場し、決勝進出も多数経験。
アクティブな犬との生活を楽しむ。

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